福山市で創業し、100年の歴史を誇る大日本アガ株式会社では、アセチレンガスの専門メーカーとして、日々研究開発をしております。

高圧ガス

アセチレンガス

性質

アセチレンは、無色の気体で純粋なものは無臭ですが、通 常は共存する不純物のため、特有な臭気があります。条件によっては、炭素と水素に分解爆発の危険性があるガスのため、爆発上限界が100%となっています。銅、銀等の金属とは爆発性の金属アセチリドをつくるので、これらの金属は使用に制限があります。

溶解アセチレンの主な性質
化学式 C2H2
分子量 26.04
沸点(℃) -81.8
ガス密度 1.173kg/m3(0℃、1atm)
ガス比重(空気=1 0℃atm) 0.895
最低着火温度(℃) 305
火炎温度(℃) “3,330”
爆発範囲(空気中 Vol%) 2.5~100
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用途

金属加工用:鉄板の切断、鉄筋の圧接、鋼材の焼入れ、溶接、溶射、ろう付け等
*この他に、原子吸光分析用燃焼ガスや、化成品製造原料の一部にも利用されています。

 

酸素ガス

性質

酸素は無色・無味・無臭のガスで、空気の約21%(容積比)を占めています。化学的にはきわめて活性が高く、他のものを酸化する(つまり、燃やす)力が強く、多くの元素と化合します。また、呼吸により生物の生命維持に不可欠な役割を果たしています。工業的には、空気を冷却することにより窒素、アルゴンなどとともに分離・精製して製造されます。

酸素の物性
化学式 O2
分子量 32
ガス密度 1.429kg/m3(0℃、1atm)
液密度 1.141kg/L(沸点)
比重 1.11(空気=1)
沸点 90.2K(1atm)
融点 54.4K(1atm)
臨界温度 154.6K
臨界圧力 50.1atm、5.05MPa
蒸発潜熱 50.9cal/g、213KJ/kg(沸点)
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▲酸素-燃料バーナー

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▲NCガス切断機

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▲キュポラ酸素富化

用途

燃やしたり酸化する性質を利用して、鉄鋼業などで炉の吹き込みに使われるほか、鋼材の溶接・切断に、化学分野での酸化反応工程などに使用されます。また、医療分野での酸素吸入、公害防止のための排水処理、ロケットの推進剤など、広範な分野で使われています。

 

窒素ガス

性質

窒素は無色・無味・無臭のガスで、空気の約78%(容積比)を占めているほか、たんぱく質やアンモニアなどの窒素化合物として、自然界にたくさん存在しています。常温では化学的に不活性で、他の物と化合することはありません。工業的には、空気を冷却することにより酸素、アルゴンなどとともに分離・精製して製造されます。

窒素の物性
化学式 N2
分子量 28.01
ガス密度 1.251kg/m3(0℃、1atm)
液密度 0.809kg/L(沸点)
比重 0.97(空気=1)
沸点 77.4K(1atm)
融点 63.3K(1atm)
臨界温度 126K
臨界圧力 33.5atm、3.399MPa
蒸発潜熱 47.7cal/g、199kJ/kg(沸点)
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▲化学プラント

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▲低温輸送車

用途

不活性の性質を利用して、半導体製造や化学品の酸化防止、災害防止のほか、金属熱処理や食品の封入ガスとして利用されます。また、液化窒素は-196℃ の極低温で冷凍食品製造装置、宇宙環境試験装置、超電導装置などで使われています。

 

アルゴンガス

性質

アルゴンとはギリシア語で「怠け者」を意味し、その名の通り高温、高圧でも他の元素と化合しない、化学的にきわめて不活性な性質を持っています。無色・無味・無臭のガスで、空気中にわずか約0.93%しか含まれていません。工業的には、空気を冷却することにより酸素、窒素などとともに分離・精製して製造されます。

アルゴンの物性
化学式 Ar
分子量 39.95
ガス密度 1.783kg/m3(0℃、1atm)
液密度 1.398kg/L(沸点)
比重 1.38(空気=1)
沸点 87.5K(1atm)
融点 84.0K(1atm)
臨界温度 150.7K
臨界圧力 48.0atm、4.86MPa
蒸発潜熱 39.8cal/g、167kJ/kg(沸点)
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▲溶接

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▲半導体製造

用途

他の元素と全く化合しない、窒素より安定した特性を利用して、溶接をはじめ、半導体、鉄鋼などで雰囲気用、金属精錬用などに大量に使用されています。また、半導体の基板となるシリコン単結晶製造にも使われます。

 

炭酸ガス

性質

炭酸ガスは無色・無臭、不燃性のガスで、大気中に約0.03%(容量)程度存在しています。自然界では、動物と植物の間を相互の呼吸作用を通じて循環しており、特に植物の成長には欠かせません。炭酸ガスは空気の約1.5倍の重量があり、水によく溶けて炭酸水になり他の物質とよく反応しますが、乾いた状態では他の物質とほとんど反応しない不活性なガスです

炭酸ガスの物性
化学式 CO2
分子量 44.01
ガス密度 1.977kg/m3(0℃、1atm)
液密度 1.030kg/L(-20℃)
比重 1.54(空気=1)
沸点 194.7K(1atm)(昇華)
融点 216.6K(1atm)
臨界温度 304.2K
臨界圧力 7.39MPa
蒸発潜熱 137.0cal/g、573.5kJ/kg(沸点)
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▲ドライアイス

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▲冷凍食品

用途

清涼飲料水やドライアイス、液化炭酸ガス利用の食品凍結装置などがよく知られています。ドライアイスは冷却剤、食品保存など から、白煙による舞台演出などにも利用されています。また、温室での野菜類の促成栽培にも使用されます。

ヘリウムガス

性質

ヘリウムは無色・無臭・不燃性のガスで、大気中に約5.2ppm存在しています。化学的にはまったく不活性で、通常の状態では他の元素や化合物と結合しません。理論的には空気から分離抽出できますが、含有量があまりに希薄なため、工業的には天然ガス中に約0.5%前後含まれるヘリウムを分離・精製します。

ヘリウムの物性
化学式 He
分子量 4.003
ガス密度 0.1786kg/m3(0℃、1atm)
液密度 0.1250kg/L(沸点)
比重 0.14(空気=1)
沸点 4.3K(1atm)
融点 1.0K(26atm)
蒸発潜熱 5.50cal/g、20.4kJ/kg(沸点)
臨界温度 5.3K
臨界圧力 0.228MPa
液とガスの比体積 699P(0℃、1atm、対液1P)
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▲リニアモーターカー

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▲飛行船

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▲ヘリウム液化装置

用途

-268.9℃という沸点の低さを利用して、超低温冷却に液化ヘリウムが使用されます。リニアモーターカーなどで話題の超電導の応用にはヘリウムが不可欠です。
また、不活性かつ空気より軽いという特徴を生かし、飛行船やアドバルーンの充填ガスとして使われることもよく知られています。海洋開発では呼吸用混合ガスに、医療分野ではMRIの超電導マグネット冷却用に、ヘリウムが利用されています。

 

水素ガス

性質

水素は無色・無味・無臭、可燃性のガスで、比重0.07(空気=1)と地球上の元素の中では最も軽い気体です。また、熱伝導が非常に大きく、粘性が小さく、金属などの物質中でも急速に拡散します。

水素の物性
化学式 H2
分子量 2.016
ガス密度 0.0899kg/m3(0℃、1atm)
液密度 0.0710kg/L(沸点)
比重 0.07(空気=1)
沸点 -252.8℃、20.4K(1atm)
融点 -259.1℃、13.9K(1atm)
臨界温度 -239.9℃、33.2K
臨界圧力 12.80atm、1.315MPa
蒸発潜熱 446.2kJ/kg(沸点)
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▲H-IIロケット

用途

燃えやすい性質を利用して、ロケットの推進剤には液化水素が使用されているほか、航空機や自動車などでも、未来のクリーンエネルギーとして用途開発が進められています。また、化学分野では石油精製時の水素化脱硫用、化学原料などに、鉄鋼・金属分野では熱処理に、半導体製造工程では還元用に使われています。

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